放棄された庭

備忘録やプレイレポ

【Slay the Spire】アイアンクラッド評価 パワー編

 

A

無痛

 カードを廃棄するとブロックを得られるパワー。数値自体は少なく、しっかりシナジーを組めていなければ効果は薄いが、廃棄付きのカードと併用するだけで仕事はしてくれる。無痛を複数枚発動したり、セカンドウィンドや鬼火で一度に大量のカードを廃棄できれば大量のブロックを得られる。これをバリケードの元ブロックにするのもいいだろう。ジャガーノートと併用すれば追加ダメージを与えることもできる。めまい対策にも有効で、セントリー戦はこのカードがあれば安定してブロックを得られる。平均到達階層数は2層以降で高い。

バリケード

 ブロックを一切失わないようになるパワー。不動やセカンドウィンドなどの高ブロックカードを無駄なく活用できる他、塹壕と併用すれば途方も無いブロックを生成できるようになる。その状態でボディスラムで大ダメージを与えるのは有名な勝ち筋。高ブロックカードを持っていなくても、相手が攻撃してこないターンに引いてきたブロックカードを無駄にしない点は十分優秀。しかし、速攻してくる相手には発動する暇がなく、ブロックも作りづらいので、それに対応できる手段は他に必要になる。平均到達階層数は1層前半は低く、1層後半は平均的、1層ボスには有利、2層前半は平均的、2層後半以降は高い。

 

堕落

 スキルが全てコスト0になる代わりに廃棄されるようになるパワー。スキルに使うはずだったエナジーを全て他のことに回せるのでデッキの決定力も高くなる。火力が確保できていれば雑魚相手ならスキルが尽きる前に倒すことができる。長期戦になってスキルが尽きるとブロックができなくなってしまうので、発動のタイミングは考える必要がある。バリケードを持っているならば手持ちのスキルをすべて使用して速攻を仕掛けやすい。古木の枝を持っているとスキルが生成される限り打ち放題になってこのゲームで最強レベルのデッキになる。スキルを再利用ができる奇妙なスプーンとも相性は良いが、廃棄シナジーのデッキを作っている場合は取るかどうか考えた方がいい場合もある。平均到達階層数は1層では低いが、2層以降は高くなる。

悪魔化

 毎ターン筋力2(3)を得られるようになるパワー。これ1枚でスケーリングの問題が解決するため、勝ち筋が非常にわかりやすい。必然的にターン数が長くなるボス戦との相性は抜群。しかし、3コストを要するので発動隙が大きく、雑魚戦では使わない方が被害が少なくて済むパターンも多い。スネッコアイや荒廃などでコストを踏み倒せると非常に強い。死神との相性がとても良く、発動のために失ったHPを簡単に取り戻すことができる。平均到達階層数は1層と2層後半で高く、それ以外は平均的。

 

B

闇の抱擁

 廃棄するたびにカードをドローできるようになるパワー。デッキのリシャッフルが早まることでデッキの最適化も加速する。セカンドウィンドや霊魂切断などの複数枚廃棄できるカードなら大量ドローにも使えるし、鬼火で手札をすべて廃棄した後も行動できるようになる。雄叫びはデッキトップにカードを戻せなくなるが、実質0コスト2(3)ドローとして扱えるようになるので一長一短。堕落を発動していればすべてのスキルに1ドローが付加されるに等しく、あっという間にスキルを使い切れる。デメリットはコストの重さとピックできる状況が限られること。アップグレードによってコストを下げることができればかなり使いやすくなる。平均到達階層数は1層で平均より少し高く、2層以降でさらに高くなる。

進化

 状態異常を引くと追加でドローを得られるパワー。状態異常の対策にもなる他、ワイルドストライクや焼身などの状態異常生成カードとのシナジーを作ることもできる。1層でもセントリーやヘクサゴースト、スライムボスに対して有効なため、これらの敵が見えていれば序盤からピックする価値はある。状態異常が状態異常を呼ぶので炎の吐息との相性は良いし、セカンドウィンドの廃棄対象も増やすのにも使える。瓶詰ができれば矛盾の対策にもなる。平均到達階層数は2層の後半から平均より少し高い。

 

炎の吐息

 山札から状態異常および呪いを引くと敵全体に6(10)ダメージを与えるパワー。ワイルドストライクややせ我慢など能動的に状態異常を生成するカードと併用のも良いが、ヘクサゴーストやスライムボスへのメタにもなるので、彼らが見えた場合はピックしても良いだろう。しかし、状態異常によるドロー阻害のデメリットはそのまま。進化はこのデメリットを解消できるこれ以上ない相棒といえる。平均到達階層数は1層でかなり高いが、2層以降は平均的。

発火

 筋力を得ることができるパワー。スケーリングの基本となるカード。HP80の敵がいたとして、ただのストライクでは倒すのに14発必要だが、発火を1回使った状態ならば10発で済む。アタックを2枚以上打てたとしても1枚を我慢してこのカードの発動に回したほうが良い結果になることが大きい。多段攻撃のアタックを持っていれば更に効果が高まる。同じ筋力を得られる弱点発見よりも得られる筋力は少なく、目覚めし者の好奇心にも引っかかってしまうが、どのような状況でも筋力を得られる上にボスグレムリンの筋力を上げずに済む点で勝る。平均到達階層数は1層でかなり高く、2層以降からは並。

 

 

C

燃焼

 HPを1失う代わりに敵全体に攻撃してくれるパワー。1度発動すればコスト無しで毎ターン全体攻撃してくれるので、集団戦には便利。しかし後半になってくるとダメージ量も相対的に微弱なものとなり、HPを失うデメリットが重くのしかかってくる。自己形成粘土や破裂などの自傷カードと組み合わせるなどの工夫がほしい。効果が発動するのがターン終了時なので、ルーニックキューブの効果を発動してもそのドローは無駄になってしまう。平均到達階層数は並。

金属化

 ターン終了時に3(4)ブロックを得られるパワー。1度発動すればノーコストでブロックを生成してくれるので、序盤用のブロックとしてはそれなりの働きをしてくれる。特にガーディアンやヘクサゴースト相手は攻撃に費やせるエナジーが多くなるため、相性が良い。バリケードを使用していれば、毎ターン生成されるブロックを無駄にしづらい。平均到達階層数は1層で平均よりも少し高い。

残虐

 HPを1失う代わりに追加の1ドローを得られるパワー。手札の枚数は選択肢の多さ、リシャッフルの早さにつながるので、効果は実感しにくいもののかなり強い。やはり貴重なHPを削ってしまう上に1度発動してしまうと歯止めがかからないのがデメリットで、長期戦になると無視できない損失となる。破裂や自己形成粘土、タングステンの棒あたりとシナジーを作っておきたい。また、このカード自体に手札を1枠割くことになるので、収支がプラスになるのは3ターン目以降になる点には注意。アップグレードすると天賦がつき、2ターン目以降の手札を確実に増やせるようになる。平均到達階層数は2層後半で平均よりも少し高い程度。

ジャガーノート

 ブロックを生成するとランダムな敵にダメージを与えるパワー。初期防御がアイアンウェーブになるようなもので、ダメージの底上げになる他、アタックに割くはずだったエナジーを他のことに使えるようになる。コストがそこそこ重く、レアカードなので出現率が低いのが難点。ブロックカードを単発で使うだけではスケーリングとしては弱すぎるので、金属化や無痛、セカンドウィンドなどで発動回数を増やしたい。平均到達階層数は1層で平均よりもそこそこ高いが、2層以降では平均的。

 

D

破裂

 カードのプレイによってHPを失うと筋力1を得られるパワー。毎ターンHPを失うようになる残虐や燃焼と併用すれば、擬似的な悪魔化のように使える。しかし筋力の伸び幅が1とかなり小さく、何ターンも経過しないと決定力にならない。かといって戦闘を長引かせると今度はHPの損失が気になるのも悩ましい。これを主軸にするなら瀉血やヘモキネシス、痛みなどでパワーの発動機会を増やしたり、死神で失ったHPを回収するなどのリカバリ手段は欲しい。二刀流と併用するのもいいだろう。アップグレード後はコストが0になる。平均到達階層数は低い。2020年11月のアップデートで、アップグレード版はコストが1になった代わりに得られる筋力が2になった。自傷カードと併用すれば悪魔化以上の速度でスケーリングすることができるようになった。

狂戦士

 自身に弱体化を付与する代わりに永続的にエナジーが得られるパワー。言うまでもなくエナジー増加は手数の増加に直結するので確かに強力。しかし相手からのダメージが50%増えるデメリットは重く、アップグレードしないと発動した次のターンも弱体化が入った状態で耐えなけばならない。アップグレードすれば敵の行動予定次第ではノーリスクで発動できるようになる。オレンジ色の丸薬や時計仕掛けの記念品とは相性が良く、弱体化のデメリットを帳消しにすることができる。平均到達階層数は1層で少し高いが、2層以降では少し低めになる。